ホリデイ・トレッキング・クラブ

活動レポート

勉強会のご報告(NEW)

2024年3月2日に勉強会を開催しました。  

2024年3月2日に勉強会を2023年度最後の勉強会を中央産業会館で対面にて開催しました。
 前回と同じ「わいわい話そう」がテーマで、20周年にふさわしく学ぶ会初期メンバーの作業療法士のセッション場面の動画を用いて、わいわいグループワークを行いました。
 1分程度の短い動画を繰り返し見て、「ここで左手をこう出したということは、子どもはこう考えていたのかもしれない」「子どもは落ちたけど、それを失敗と感じさせないようにしている作業療法士の展開が参考になる」「子どもがしがみつけたのは、そこまでの布石があったからではないか?」「作業療法士はなんで敬語で話したり、『およよ』と声かけをしているのか?」等、参加者それぞれが気になる視点から話し合うことによって、一人で考えていてはたどり着けない、さまざまな仮説を立てることができました。
 参加者の方からも「短い動画でしたけれど、その中でいろんな人と話し合うと、自分では気づけない視点やアイデアが浮かび、広がった視野で場面を推測、解釈することができました」というご感想をいただけました。また動画を感覚統合のある指標から見直す・整理することによって、話し合ったことを深めていきました。
 今回の勉強会は「立ち止まろう!いつもの臨床 いいのかな?」というキャッチフレーズを用いました。日々の中ではあらためて臨床を振り返ることは難しいことも多いと思います。他者と話す機会や何か指標を使ってみることにより、自身の視点や考え方、方略を確認できるのではないでしょうか。
 日々の臨床に迷った時、悩んだ時、そして流してしまっていると感じた時、”立ち止まり”振り返ることが大切だと思います。
 参加者の方々から「自由に話せる環境で楽しく参加ができた」「頭が凝り固まっているので、自分の臨床の振り返りになる」という感想をいただき、ありがたく思います。
 学ぶ会では作業療法士のみならず、保育園・幼稚園、学校の先生方、他職種、保護者の方々など、いろいろな立場・視点の皆さまと共に考え、自分の思考を広げていけるような機会を提供し続けていきたいと考えております。 今後の企画に乞うご期待!

学ぶ会運営委員一同(文責:青柳)

勉強会のご報告

2023年11月10日に勉強会を開催しました。  

2023年度第2回勉強会を中央区の京橋プラザ区民館にて開催しました。
テーマは「お子さんの動画を見て、○○についてみんなで話してみよう!」でした。
今回は久しぶりの現地開催でしたが、若手からベテランまでの参加者が集まり、全体で10名程度の会となりました。
はじめにアイスブレイクとして「昨日、何食べましたか?」から質問を重ねて、相手の食に対する価値観を見つける作業を行いました。初めて顔を合わせる人でも話を聞いていくことにより、その方の食に対する考えに加えて人柄なども知ることができました。
話し合うことに慣れてきたところで、短いお子さんのセッション動画を見ました。参加者それぞれの話したい○○・深めてみたい○○・気になって仕方がない○○をグループで共有して、話をしていきました。動画の場面を自分はこうみえた、こう考えた、自分ならこの時にこうしてみたいなどという意見も伝えつつ、他の方はどのようにみていたか、考えたかなどをたくさん話して聞くことができる機会となりました。短い動画の中にも多くの情報が詰まっており、参加者それぞれの様々な視点を伝え合うことで多くの学びを得ることができたと思います。
 勉強会終了後の懇親会にも多くの方が参加くださり、お互いの職場や臨床などについての情報交換なども行うことができました。懇親会だからこそ話せることもあり、より良い時間となりました。
 今回改めて対面で話し合い、学び合うことの良さを大いに感じました。
次回の勉強会は3月上旬に現地開催で予定しております。たくさんの方と話し、学び合えることを楽しみにしております!
 

学ぶ会運営委員一同

勉強会のご報告

2023年7月30日に勉強会を開催しました。  

2023年度第1回の勉強会をオンラインにて開催しました。
今回のテーマは「広げよう!遊びのバリエーション②」です。昨年度末に開催した①が好評をいただいたので、アイテムを変更し新年度バージョンにアップデートして行いました。15名の方にお集まりいただきました。今回も、OTをはじめ、ST、児童発達支援員、保育士など様々な職種の方にご参加いただきました。
 前回と同様、身近にあるものを使って「遊び」を探し、見つけ、伝えて、それぞれの楽しさを体感する作業を皆さんと共有しました。今回のお題は「チラシ、ティッシュ、鉛筆」でした。それぞれの子供の頃を考えてみたり、今、やって楽しいと感じる遊びを出してみたり、と共有していきました。どんなところが楽しいと感じるのか考えていき、この楽しみ方をする人ならこんな遊びはどう?という提案をしていきました。
 ディスカッションの中で、「子供の頃、この遊び方好きだった」「これ持つと絶対こうやっちゃうよね」「この素材から遊びが浮かぶとは思わなかった」「今、臨床でよくこんなことします」「何、その遊び方!面白い!」などいろんな意見が聞かれ盛り上がりました。
おもちゃになるとは思わないような素材でも人によってはいろんな感じ方、楽しみ方があるという体験を通して、日頃臨床で関わらせていただいているお子さんたちの何気ない行動、なんでそれ持っているの?何が面白いの?といった様子を考える時のヒントになったのではないかと思います。
 勉強会終了後の懇親会にも多くの方が残ってくださり、近況報告や勉強会で話したりなかった事、生じた疑問などが話題に上がりました。
その中で、この勉強会で体験したことを実際の場面でどのように活かせるかの話しなど深めていくことができ良い時間を過ごすことができました。
ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。
 オンラインでの懇親会にも慣れてきましたが、現地開催や対面での懇親会もそろそろ開催できるといいなと思っております。次回の勉強会は秋頃に予定しております。ご参加お待ちしております!
 

学ぶ会運営委員一同

勉強会のご報告

2023年3月11日に勉強会を開催しました。  

2022年度第5回勉強会の活動報告です。今回の活動報告はご参加いただいた方からの感想になります。

学ぶ会主催の2022年度勉強会「広げよう!遊びのバリエーション」の参加感想文。
 勉強会は3月11日㈯オンラインで開催されました。参加者は20名ほど。私は病院で働く作業療法士OTですが、OT以外にも児童発達指導員の方や学生さんなど、いろいろな職種、職場環境の人が集まりました。 
 全体で集まったのは会の最初と最後で、ほとんどの時間は3,4名の小グループに分かれてのグループワークで構成されていました。「初対面の人たちとそんなに話せるかな。。。」と心配もありましたが、ビニール袋や紙などを用いたワークと司会者の和やかな進行のおかげで、遊びについてワイワイと話すことができました。
 今回遊びについて改めて考える機会となりましたが、一口に遊びと言っても人それぞれ楽しい、興味をもつところは違うんだなあとグループワークで知ることができました。
 子どもに楽しいと思って提案・提供する遊びが実は自分の価値観の押し付けになっていないか?という振り返りにもなりました。 
 何に興味を持つ・持たないを考えて、遊びを提供し、その子どもの反応を見て、また考えて新たな遊びを提供し、子どもが何を選ぶのかという循環が、子どもをよく知るということになると最後に総合司会の人にまとめていただきました。
 ともすると「作業療法はただ遊んでいるだけ」と揶揄されることもありますが、今回の勉強会に参加したことで、子どものよき理解者・応援者として、明日からは堂々と病院で遊んでいきたいと思います。
 今回学生さんも一緒にグループワークしたのですが、私のようなベテランにはない視点での提案に驚かされました。
 保育士さんや幼稚園・学校の先生など、子どもの遊びを支援している人はたくさんいると思うので、また次回勉強会が開催されるなら、いろいろなお立場の人たちに参加してもらえると、また楽しい発見があるのではないかと思います。 
 学ぶ会の運営の皆さま、有意義な勉強会をありがとうございました!

文責 子どもの病院で20年近く働く作業療法士

勉強会のご報告

2022年11月18日・11月26日に勉強会を開催しました。  

2022年度第3回勉強会はオンライン、第4回勉強会はオンラインと対面での現地開催のハイブリッド形式で開催しました。    
 
今回のテーマは「どうする!?困りごとを聞いたあと」でした。前回の勉強会で「困りごと」を聞くためのアイディアや大切なことを学びました。では、聞いた後は何を考える?を皆さんと話しながら深めていきました。
関東近辺だけでなく長野や三重からの参加もあり、オンラインの良さも感じました。また、作業療法士、児童指導員、言語聴覚士、保護者の方、違う立場の方が参加してくださいました。
今回の勉強会は、はじめに「ものを口に入れてしまう」という困り感に対し、その行動の理由を考えました。感覚?認知?姿勢?など情報の少ない中でそれぞれの経験をもとに話しながら理由を挙げていきます。口技を極めている?お腹空いている?など考えたことのない発想もあり、序盤からディスカッションが盛り上がりました。
そこに年齢や様子の情報が追加、はじめに考えた理由を取捨選択していきます。情報を絞っていきたいところですが、逆に考えられることが広がったことが印象的でした。
そして最後に、そのようなお子さんの何を見たいか・どう探っていくかを話していきます。参加された方の経験談も交えながら話が進むことで考えられる幅の広がりや、すぐに使える一言や小技を見つけることができました。臨床では時間をかけることや、言葉にすることはあまりないですが、お子さんへ向かう構えのためにとても大切なこの部分を改めて考える、とても良い機会となりました。 
第3回・第4回は同じ内容でしたが、参加者が違うと展開も変わる、参加者の皆さんの強みからたくさんの知識を得られる機会となりました。ありがとうございます。
 
次回の勉強会は、2月下旬から3月頃に開催できるか検討中です。
 
参加者の方からアットホームで話しやすいとお言葉をいただくディスカッション、明日から使える素敵スキルが見つけるチャンスのある勉強会だと思います。ご都合がつくようでしたら、気軽に参加してみてください。皆様と一緒に学びあえるのを楽しみにしています。
 
 

学ぶ会運営スタッフ(文責:坪山)

勉強会のご報告

2022年7月22日・7月30日に勉強会を開催しました。  

2022年度第1回・2回勉強会がオンラインで開催されました。    
 今回の活動報告は、一参加者の立場から勉強会を振り返りたいと思います。
 
 第1回勉強会は金曜夜、第2回は土曜午後に行われました。両日とも同じテーマで行われ、参加者は参加しやすい回を選べます。両日参加もOKとのことなので、私は両方に参加してみました。
 
 今回のテーマは「困りごとをよく聞いてみよう」でした。臨床では保護者や先生方から相談を受けることが多くあります。その際に相談内容をしっかり聞けているのだろうか、お母さんたちの真意をキャッチできているのだろうか、と悩むことがあります。今回のテーマはそんな私にとって、とても興味深いテーマでした。
 
 勉強会では、考えるツールとして「5W 1H」がアレンジされた表が参加者に渡されました。個人ワークでは、過去に困りごととして上がったエピソードを表に書き込んでいきます。書き込む過程で「あれ?この行動っていつも起きているのかな?」や「困っているのは一体誰?」など、確認できていない情報があることに気づきました。
 そして、個人ワークの後はzoomのブレイクアウトでグループに分かれ、共有していきます。グループワークでは他の参加者から質問を受けることで、新たな視点でエピソードを見つめ直すことができました。また、他の方のエピソードと自分の臨床を重ねて気づきがあったり、違う立場からの想いを知ることができました。
 それぞれのワークを通して、臨床で出会う様々な「困りごと」に対する向き合い方を深められました。
 
 さて、今回は純粋な参加者として勉強会に参加してみて、改めて実感したことがあります。それは、「自分の臨床を自分の言葉で語る」ことの大切さと面白さです。言葉がまとまらなくてもアウトプットしてみることで、他の参加者の言葉と重なり、化学反応が起こります。それがとても面白く、忘れていた大切なことを見直したり新たな視点に気づく時間であると実感しました。
 
 勉強会には初参加の方や職種や立場、経験年数も異なる方が参加しています。学ぶ会では全員が発言しやすいように、共通のテーマやツール、そしてグループごとのファシリテーターが準備されています。改めて、学ぶ会のグループワークへのこだわりを実感した勉強会でもありました。
 
 また、第1、2回とも同じテーマですが、両日参加のメリットも感じました。各回のグループワークは、集まるメンバーによって登場するエピソードや展開が違うので、それぞれの回で異なる学びがありました。また「5W1H」の表を活用した思考の整理を2回行ったことで、その後の臨床でも「困りごと」のエピソードを整理するのに役立ちました。両日参加、おすすめです!
 
 次回の勉強会は11月頃を予定しています。詳細が決まり次第ご連絡いたします。今回は実現できませんでしたが、オンラインと対面のハイブリッド開催も感染状況を考慮して検討していきます。皆さまのご参加をお待ちしております。
 

学ぶ会運営スタッフ(文責:石田)

勉強会のご報告

2022年2月26日・3月4日に勉強会を開催しました。  

2021年度第5回・第6回目の勉強会をオンラインで開催しました。 
 今回は「どうしよう?話を聞けない子〜話を聞けない?聞かない?どっち?〜」というテーマで行い、作業療法士、児童指導員、保育士、保護者、保健師、教師、言語聴覚士と様々な職種の方のご参加をいただきました。また今回も関東周辺にとどまらず、兵庫県・大阪府・福岡県からのご参加がありました。
 
 今回は、学ぶ会運営委員で考えた「話を聞ける5段階構造の図式」を使って深めるというグループワークを行いました。
  
 始めに「自分たち大人が話を聞ける時聞けない時ってどういう時?」を1人1人出し合い、図式を使って背景を深掘りしてみました。大人でも「こういう時は聞ける」「こういう時は全神経を研ぎ澄ませて聞く」「こういう時は聞こうと努力しても耳に入ってこない」というリアルな声が上がり、そしてそれが5段階の図式のどこが原因で起こるか、5段階のサイクルがどんな風に回っているかなどを検討し、深めていく事ができました。
 その後、お子さんの様子を同じように図式を使って深めていきました。「聞いて理解する所で止まっている」「理解はできているけれど受け止める所が難しいのかも」等々、図式のどの段階が難しそうだという事だけでなく、「サイクルの回転がすごく速い」「矢印が反対向きに進んでいるのかも」等、様々な意見が出ました。最初に大人(自分)の様子を深堀りしていた事で、お子さんの気持ちに近づいて検討する事ができたような印象を受けました。
 さらに、「この5段階の図式に加えるとすれば…」というご意見も多数いただき、人によって情報の受け取り方・理解の仕方・受け止め方・行動の起こし方は様々だという事や同じ人でもその日のコンディションで様子が変わる事など多くの事が分かった回でした。

参加者からは
「“なぜ話を聞けないのか”を考えることではなく、“どうしたらその子が聞きたくなるか”を考えることの大切さを感じた」
「保護者に説明する時に今回の経験を活かして分かりやすく伝えられそう」
「お子さんの行動を考える時に必要な視点が得られた」
などうれしい感想をいただきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
 
 今年度の学ぶ会の活動は今回で終了です。来年度もまた、様々な企画を考えていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします!

学ぶ会運営委員一同(文責:清水口)

勉強会のご報告

2021年11月5日・11月13日に勉強会を開催しました。  

2021年度第3回と第4回の勉強会は『育てよう!遊べる力』というテーマで行いました。

 今回もコロナ禍という状況を鑑みて、オンラインでの勉強会という形式で開催しました。
 作業療法士や保健師、保護者、保育士、研究員、音楽療法士、児童指導員など、様々な立場の方々にご参加いただき、少人数で『遊び』についてのグループワークを行いました。オンライン開催のため宮城県や大阪、神奈川県など遠方からの参加者もいらっしゃいました。
 第3回勉強会では自分の幼少期の遊びについて、現場で関わっているお子さんの遊びについて、遊びで悩んでいることなどを共有していきました。『遊び』と一言で言ってもそこから話されるエピソードは様々で、そこで語られる遊びの背景(環境や価値観、意味など)は多様でした。
 後半にはお子さんの映像を見て、そのお子さんの『遊び』についてグループで考えていきました。「この子は遊んでいる」「この子は遊んでいないのではないか?」「映像を撮っているお母さんとの関係性はどうか?」「この子の言葉で表現していることは何か?」「行きたいところに移動できることが楽しいのではないか?」など様々な角度からお子さんの遊びについて話し合いました。
 正解の意見というものはありませんが、遊びについてより深めることができた回でした。

 第4回勉強会でも第3回と同じくビデオや臨床場面のエピソードを素に、「遊べている」とはどういうことなのかを話し合いました。
 大人にとっては「遊べている」とは思えないような場面でも、空想したり、なりきったりで子どもにしてみれば十分「遊べている」と言えるだろう。でも、周りの人とのやり取りがないなど、現実世界との関わりがなければ、子どもの将来を案ずる大人としては不安になるという話をしたグループもありました。
 しかし、子どもに現実世界との関わりを求めるならば、その子どもが大事にしているもの、何に価値を見出しているのかを考えることから始めないと、関わりの難しい子ほど、一緒に遊ぶことは難しいのではというのは、どのグループでも話し合われていたと思います。
 最後に参加していただいた方々の感想を、いくつか抜粋してご紹介します。「初めての参加だったが、学び合う楽しさを感じられた」「グループワークを通じて、自分にはない視点に気づけた」などといった声が聞かれました。
 まだまだ先の見えないコロナ禍の状況ではありますが、学ぶ会では今後も皆さまと共に学び合える場を設けていきたいと考えております。次回の勉強会は2月頃の開催を目指して準備を進めています。また皆様と学び合えることを楽しみにしています。

学ぶ会運営委員一同(文責:鈴木、青柳)

勉強会のご報告

2021年7月3日に勉強会を開催しました。  

2021年度 2回目の勉強会を7月3日に再びオンラインで開催しました。
 
 前回と同じ「適応」がテーマでしたが、初めて参加される方だけでなく、リピーターの方や保護者、OT、看護師、児童発達支援指導員、大学職員など、様々なお立場の方々にご参加いただき、少人数でのグループワークを行いました。
 
 子どもが集団活動にすんなり入れなかった行動を、自分としては「子どもなりの適応」として捉えていたのだけれど、保護者や同じ職場のスタッフからは「適応」とは受けられなかったというエピソードから、参加者それぞれも、ご自分の体験から「適応」について、考え語り合う機会となりました。
 
 職種・立場の違いや、同じ職種・立場であっても、何を「適応」と捉えるかは、その人の価値観によって違うこと、でもみんな子どもの幸せを願ってのことというのは、どのグループワークでも得られた見解でした。
 
 そして、どのグループワークでも、前回の勉強会とも共通していたのは、「なぜ子どもがそのような行動をとるのかを考えるのが大事」ということでした。
 アドバイザーとして参加の作業療法士、松本政悦さんの「子どもは今、ここでハッピーになりたい」というコメントは参加者の胸に突き刺さりました。
 
 最後に参加していただいた方々の感想を、いくつか抜粋してご紹介します。
「多職種によるケース会議はあるけれど、この勉強会のように、子どもの支援そのものについて話し合う機会というのはなかった。またこういう機会があれば、自分も、そして他の人にも勧めたい」
 
「懇親会も参加させていただいて、様々なお話が聞けてとても良かったです。新参者でしたがアットホームな雰囲気で受け入れて下さりうれしかったです。また参加したいです」
 
「同じテーマでも、話す人が違えば色んな話ができると思った。前回とはまた違う話ができて、とても視野が広がった気がします」
 
 まだまだ先の見えないコロナ禍の状況ではありますが、学ぶ会では皆さまと共に考える機会を提供し続けていきたいと考えております。
次回の勉強会は別のテーマで秋頃の開催を目指して準備を進めています。また皆様と学び合えることを楽しみにしています。
 

学ぶ会運営委員一同(文責:青柳)

勉強会のご報告

2021年5月22日に勉強会を開催しました。  

2021年度 第1回勉強会を5月22日にオンラインで開催しました
 
昨年度作業療法士の小西紀一先生をお招きしてのオンラインでの勉強会を開催しました。
そのときにさまざまな学びを得ましたが、その一つである「適応」をテーマにして、今回はじっくり、ざっくばらんに話し合いたいということで、当日はOT以外にも心理士や保護者を含めた十数名の方にご参加いただき、少人数でのグループワークを行いました。
 
 小西先生は子ども視点での「適応」を大事にしています。療育に携わるわれわれの多くも、子どもなりに環境を捉えた、その結果である表現=「適応」が大事だと思っています。
 しかし、「適応」とは一般的には社会に適応すること、そのとき、その場に合う振る舞いが出来ることだと思います。
 いわゆる困った行動が、子どもなりの環境に対する表現として理解はできるのだけれど、今も、そしてこれからも社会に「適応」していけるのだろうか?
 今回の勉強会では、この「適応」というテーマを軸に、小集団の療育場面での様子を保護者や他のスタッフの立場になってみて、子どもの「適応」とは何なのかをグループワークで話し合いました。
 
 療育者としては子どもなりに「適応」していたと捉えていた場面で、社会的な適応という視点から、保護者や先生、そして同僚からも、適応しているとは捉えられないことがあるという話が多く出ました。
 
 「(活動に参加しない我が子に対して)許していいのか、むしろ許さなきゃいけないのか、強制した方がいいのか、しない方がいいのか。正解は分からない。困惑している色んな思いが混在しているというのが正直なところ」。勉強会に参加していただいた保護者の方の意見です。その方は次のようなこともおっしゃってくれました。
 
 「『なんで活動に戻してくれないの?』という思いがありつつも、我が子がどういう状態かを理解できるようになってからは、子の辛さが分かるようになった。子のやりたいようにひとまずはやらせてくれて、活動に戻れることの方が嬉しいと思うようになった」
 
 「適応」ということを考えるときに、さまざまな社会的、心理的背景があり、子どもに関わる人たちのいろいろな価値観があるので、全てのケースが上記の保護者の方のような考えに至るわけではありません。
 
 けれど、子どもがどのようにその環境を捉えて行動していたのかという「子どもなりの適応」を、われわれ大人は考えなければいけないと思える勉強会になりました。
 子どもは大人のように言葉で説明できるわけではありません。われわれは子どもの行動から、その声なき声を推測するしかありません。
 
今回、アドバイザーとして参加の作業療法士、松本政悦さんは「正解はない」とコメントされました。ただ続けて「こうやって話し合うことが大事」とも助言されました。
グループワークでも「こうしたらいい」という正解が出たわけではありませんでしたが、それぞれの考えをじっくり話せたことで、満足度の高い勉強会になりました。
 
というわけで、学ぶ会ではこの「適応」というテーマをさらに深めてディスカッションするために、7月3日(土)15時~オンライン勉強会を開催します!
今回ご参加いただいた方もそうでない方も是非ご参加いただき、普段ではじっくり話せないようなことも話し合えたらと思います。
  

学ぶ会運営委員一同(文責:青柳)

勉強会のご報告

2020年10月11日に勉強会を開催しました。  

2020年度初の勉強会を10月11日にオンラインで開催しました。
申し込みは東北から九州まで、49名のOTを中心にお集まりいただきました。
 
今回のテーマは「子ども支援で大切にしていること」でした。
講師には、日本における感覚統合の草分け的存在で、常々「子どもから学ぶ」ということを標榜、実践されている作業療法士、小西紀一先生をお招きしました。
 また、その深い洞察力と実践で、療育や教育など子どもの支援に関わる多くの人から信頼を集めている作業療法士、松本政悦先生にインタビュアーを務めていただきました。
 
 講義は今までの小西先生がおっしゃっていたことの集大成のような内容でした。
 
 「子どもを取り囲む大人たちが『主役』になっているような支援が多いなか、子どもを『主役』にする支援とはどういうものなのか。
 作業療法は『適応』の科学であること。『適応』とは子どもが捉えた環境に対する表現であって、大人がそれを〇か×で判断するものではない。
 『社会的知』と『個人的知』。『個人的知』は体験(作業活動)によって獲得される。個人的知から社会的知への演繹、社会的知から個人的知への帰納…」
など、作業科学や、論理学などの哲学、運動力学や認知心理学、脳科学が入り混じったお話は一見難解に思われましたが、子どもとの実際の関わりから生まれたこれらの考え方は、同じく子どもと実際に関わり、子ども視点を大事にしたいと思う参加者皆様のそれぞれの形での納得を得られたようでした。
 
 講義のあとのインタビューでは、松本先生が参加者の思いを代弁するような質問をしていただき、あらためて子どもとは大人が教えたように学習するのではなく、自らが納得して学んでいく存在であることを確認しました。
 オンライン上でのグループワーク、質疑応答など盛りだくさんの内容で時間も押してしまいましたが、小西先生のご厚意で時間を延長してまで質疑応答していただき、多くの方も参加してもらいました。
学ぶ会初のオンライン勉強会ということで不手際もあったかと思いますが、小西先生を始め松本先生、参加者の皆さま、ご協力本当にありがとうございました。
 
 コロナ禍の収束が見えない状況ではありますが、学ぶ会ではオンライン勉強会など工夫して、これからも皆さまと共に子ども支援を考える機会を発信していきます。

学ぶ会運営委員一同(文責:青柳)

勉強会のご報告

2020年2月21日に勉強会を開催しました。  

2019年度3回目の勉強会を2月21日に日本橋公会堂で開催しました。
当日は12名のOT、ST、保育士、知育インストラクター、音楽療法士、保護者など様々な形でお子さんに関わる方にお集まりいただきました。
 
今回のテーマは「こどもの気持ちを考える」でした。日々、お子さんに関わる中で「お子さんの気持ちに寄り添いたい、気持ちに応えたい」と、皆さんお考えだと思います。しかし、本当にできているのだろうか、という思いから今回の企画が始まりました。保護者の方の話はよく聞いているけど、お子さんの思いはいったいどこまで考えることができているのだろう.....
 
今回は「保育園のお誕生日会」の一場面である動画をみてその時のお子さんの気持ちを考えてみました。「みんなの前に出るのが嫌なお子さん」の映像を見てそれぞれの意見を出し合いました。グループの中で参加者の立場、職種などによって見えた事、感じた事に違いがあるかを確認しました。同じような視点での意見もあれば、立場により違う感じ方もあることが確認できました。
その次に、自分だったらそのビデオのお子さんにどうか関わりたいか、親目線だとどう感じているだろうかという視点で話を進めました。こちらも立場やそれぞれの価値観などでいろいろな意見が出てきました。
話を進める中で、その場にいない父の話題が出たり、同居している祖父母との関係や、祖父母のお子さんに対しての思い、またそのお子さんに対する先生の気持ちなど様々な視点からの意見も聞かれました。
 
私たちが関わらせていただいているお子さんは、いろいろな思いを持った人がいる社会の中の一員として生活をされています。お子さんの気持ちだけを最優先するのでもなく、「こうしなさい」と大人の言う事だけを押しつけるのでもなく、お子さんを取り巻く環境としてお互いがうまく折り合いをつけていける事が大切なのではないか。その為に、お子さんの事をしっかり知る事、そのお子さんの取り巻く環境を知る事、そしてそれぞれを繋げていくことができればという事を参加された皆様と共有できました。
 
参加者の皆様からも、自分とは違う立場や視点から考えることができた、関わり方を見直すきっかけとなったという感想をいただきました。皆様からのいろいろな意見を聞くことができてよかったです。ご参加いただきありがとうございました。
 
今年度の勉強会は今回で終わります。また来年度へ向けて企画を考えていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
 

学ぶ会運営委員一同(文責:住田)

症例検討会のご報告

2019年11月8日に症例検討会を開催しました。  

2019年度2回目の勉強会を11月8日に日本橋公会堂で開催しました。
 当日は13名の参加者が集まり、うち5名が初めての参加の方たちでした。
 OT以外にも心理士やST、保育士、保護者の方など、様々な方たちに集まっていただきました。
 
今回の勉強会は「臨床場面から生活を考える」をテーマにし、映像を用いた症例検討を行いました。
 
登場したのは小学4年生のA君。
OT室のスペースリング(吊り遊具)に乗っている約30秒の映像。
そこからA君の得意なこと、苦手なことを思いつく限り挙げる作業が始まりました。
目の前のA君の行動からしっかり分析していきます。
 
「本人なりにやり方を工夫できる子だね」
「手はたくさん動かしているけど、末梢に力が入らなくて使い切れていないね」
「あの髪の寝ぐせとズボンの丈の短さから身体のイメージが弱いかもしれない」
「踏ん張れない様子から力をつくり出せない、もしくはイメージできないのかも」など、たった30秒の映像からでもA君らしさが出てきました。
 
次に、今回のテーマでもある「生活を考える」作業へ進みました。
ここで改めてA君に関する情報が出されます。
<通級指導教室を週2回利用。A君の主訴は「学校に行きたくない」。>
この2つの情報、そして先ほどの分析を踏まえて、A君の学校での様子を想像していきました。
通常級の国語の授業ではどうなる?休み時間は?給食は?掃除は?
 
「授業は姿勢を保ち続けられないんじゃないかな」、「給食当番は立位でご飯を均等にすくうのは難しそう。牛乳当番なら出来そうだけど、本人の達成感はいまいちかも」、「休み時間は授業で疲れて、ぼーっとしているかな」「いや、授業中は動けないから休み時間は動きたいんじゃないかな」など、たくさんの意見が聞けました。
 
生活場面(学校や園、家庭など)の様子を実際に見ていなくても、目の前の現象を丁寧に分析し、「その子らしさ」を捉えることで、生活を想像できること(しかもそれがたった30秒の映像でも!)。
そして生活を想像することで、家族や先生への具体的な聞き取りにつながり、臨床での介入に活かせる。
これらを実際に自分たちで考え、さらにディスカッションを通して学ぶことができた2時間だったのではないでしょうか。
私自身もグループディスカッションに入り、参加者の皆さんと作業を進めていく中でたくさんの気づき、学びがありました。
 
そして参加者の皆さんからも「本人になりきって考えることができた」 
「ディスカッションを通して、体の使い方の見るポイント、捉え方を学べた」
「A君の苦手なことだけでなく、得意なことも探す話し合いが良かった」
 など様々な感想をいただけました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
  
次回の勉強会は、年が明けての令和2年2月21日(金)を予定しています。
内容や場所等、詳細が決まり次第改めてご連絡します。どうぞよろしくお願いします。
 
 

学ぶ会運営委員一同(文責:石田)

症例検討会のご報告

2019年7月26日に症例検討会を開催しました。  

2019年度第1回目の勉強会を7月26日に中央区の新川区民館で開催しました。
今年度の年間を通しての大きなテーマは引き続き「目の前の子どもから学ぶ」です。

今回も昨年度最後の勉強会同様、短い映像を使った症例検討会を行いました。今回はお子さんの臨床場面の映像ではなく、保護者の方から提供いただいた約30秒の日常場面を切り取った動画を使って検討を行いました。
そして前回同様、動画のお子さんの印象を言葉にすることや他の人が受けた印象を共有すること、その印象を持ったのは、動画の中のどういう動作、どういう表情、どういう発言からか、という根拠を持って話し合い、それを検証していくことをすすめていきました。
私たちのグループでは、同じ30秒のシーンを見ても「楽しそう」と「困惑していそう」という真逆の意見が出る、という一幕がありましたが、お互いの意見を聞き合ったり他のグループの意見を聞くことで「〇〇って見えていたけれど実は…」という新たな気づきが生まれ、それをさらに動画を見返して検証していく、という作業を行うことができました。
1グループ4~5人だったこともあり、30分かけてじっくりゆっくりディスカッションすることができました。
 また、「この手はなぜこういう風に出したんだろう…」という何気ない疑問点を挙げ、そのことに注目して繰り返し動画を見たり自分たちでやってみたりすることで分かることがたくさんありました。
最後に同じお子さんの、別の生活場面を切り取った動画を見ました。
 様々な生活場面やお子さんが過ごしている環境(園や学校、セラピー場面、公共施設…)によって様子が違って見えることもあるけれど、そのお子さんなりに努力して苦労して何とかそこに適応しようとしている様子は変わらない、ということを共有しました。

お集まりいただいた皆さま、ありがとうございました。
学ぶ会では、今後も症例検討会や勉強会を開催していきます。
次回は症例検討会、日にちは11月8日(金)を予定しております。
 
今から予定に入れておいていただき、皆さまのご参加をお待ちしています!


学ぶ会運営委員一同(文責:清水口)

症例検討会のご報告

2019年3月8日に症例検討会を開催しました。  

3月8日に今年度最後の勉強会を開催しました。
2017年度からの2年間は「目の前の子どもから学ぶ」をテーマに活動してきました。今回はその総まとめの意味のある会となりました。
 
今回はビデオを用いた症例検討を行いました。使用した映像は昨秋10月に開催した臨床編(実際にお子さんに来ていただきグループでお子さんとのセッションを行う勉強会)での一場面を使用しました。セッション前の10秒間。その10秒間を皆さんで繰り返し見ていきました。
 
参加者それぞれが第一印象をあげ、その印象はどのような背景から感じたのか言葉にし、グループ内で印象とその背景を共有していきました。各グループのディスカッションはとても盛り上がりました。自分の意見に加え他者の意見を聞き、話を進める中で、曖昧だった印象や背景が明確になっていくことや、まるっきり反対の意見のように思える解釈が実はつながっていて、感じた印象がより深まっていくことなどを経験できる機会となりました。
 
私たちの日々の臨床では、自分が担当するお子さんに初めて出会い、お子さんと接して、無意識のうちに判断してこんな関わりをしてみようと思うような場面があると思います。その無意識に行なっていることを、今回はセッション前の10秒の場面を通して深めることができたのではないかと思います。
 
今回はお子さんを見る際にこの2年で行なってきた6つの視点(「姿勢保持・姿勢調節」「情動」「目と手(足)の協応」「 言語(理解・表出)」「手の操作」「認知」)は前面には出しませんでした。しかしながら、振り返りの際に確認するとそれらの要素は印象を説明する背景の話の中に盛り込まれていました。お子さんに関わる際に「何を見ればいいかな?」と思った際に、これらの項目を確認してみるのも良いのではないかと思います。
 
可愛いなと思う(印象)お子さんには可愛いなと思わせるなにか(背景)を持っているのですね。それを深めることができた2時間でした。
 
学ぶ会での記念すべき第1回目の症例検討は約3分しかビデオが進まず、こんなに短くてもたくさん見るとこ、考えるとこがあるね!と驚いた記憶がありますが、今回は10秒に。学ぶ会の15年の進化をこんなところで感じた会でした。
 
また2019年度の学ぶ会の企画も考えて行く予定です。詳細が決まりましたらまたみなさまにもお知らせいたします。2019年度も皆様と子ども達のいろいろな姿を共有できればと思います!
 

学ぶ会運営委員一同(文責:住田)

臨床編のご報告

2018年10月27、28日に臨床編を開催しました。  

2018年10月27・28日の2日間で「臨床編」が行われました。
  
これまでの勉強会の集大成とも言える「臨床編」。 
臨床編の醍醐味は、何と言ってもお子さんと実際に関わり、グループでのディスカッションを通して、お子さんの特性を丁寧に深められ、さらには自分のセラピー力(臨床力)と向き合えることです。
今回はそれぞれの目標を胸に、7人の参加者が集まりました。
 
2日間で各日1回40分間、計2回のお子さんとの関わり(セッション)があり、各セッションの後はグループでディスカッションを行います。
 今回の臨床編の目標は、昨年度からの勉強会で学んできた、「評価の視点(姿勢保持、情動など)」を使い、お子さんの「全体像」をまとめることでした。
  
当日は2グループに分かれ、それぞれA君・B君に協力していただき、セッションは行われました。
1回目のセッション後、ビデオを見返しながら、主観をいれずにお子さんのありのままの行動を評価し、「全体像」へとまとめ、参加者全員で共有しました。
そして2回目のセッションは、1回目のセッションで分からなかったことを言語化してから挑みました。
2回のセッションを通して、最後に再び「全体像」へとまとめて共有。
このような流れで進めていきました。
 
皆で共有した最初と最後の「全体像」は、全く異なる言葉になったり、より味のある言葉になったりと、ディスカッションを通して見え方の変化、評価の深まりを表しているようでした。
  
また、2日間のセッションでは数々の名シーンもありました。

 言葉を発したと思ったら、違うものへと注目が移り、コミュニケーションのズレが生じていたA君。
2回目のセッションでは、「今」の自分の身体に向き合うことができ、「のぼってるー!!」と笑顔で叫び、セラピストと同じ時間を共有しているシーン。


 なんとなく遊んでくれるB君。
最後はセラピストを遊び相手としてしっかり認識し、かくれんぼに誘ってくれたけど、‘頭隠してお尻隠さず’でドキドキしながらセラピストの反応を待っているシーン。
どのセッションもその場にいるみんなが笑顔でした。
 
 2日間、グループで考え、悩み、確認し、また考え悩む…。
「正解にたどり着いてスッキリ!」には決してならず、モヤモヤは続きます。
 しかしこれが臨床編ならではの学びなのだと思います。
 
 当日を迎えるための準備に始まり、当日の進行をしてくださった係の方々、A君・B君とご家族の皆さまのご協力があったからこそ実現できた臨床編です。
本当にありがとうございました。参加者の皆さんもおつかれさまでした!
 
今回の臨床編の学びを独り占めするのはもったいない!と、いうことで皆さまとも共有し、臨床に行かせるような勉強会を開催したいと考えています。
 日程等は未定ですが、企画が進み次第ご連絡いたします。お楽しみに。
 
 

学ぶ会運営委員一同(文責:石田)

勉強会のご報告

2018年6月1日に2018年度 1回目の勉強会を開催しました。  

2018年度1回目の勉強会を6月1日に日本橋区民館で行いました。

 2017年度に行った3回の勉強会で参加者の皆さんと考えた、6つの項目(姿勢・情動・言語理解/表出など)を元にして、AくんとBちゃん二人のお子さんの全体像をまとめて行く作業を行いました。

 ビデオをみて各ケースを「一言で言うと」どんなお子さんなのか皆で考えていきました。また、その裏付けになる根拠を、それぞれの項目から抽出し、ビデオを見てどの場面、どの動きから読み取ったかという「根拠を持って語る」という事を大切にして進めていきました。意見交換しながらビデオを見返す作業を行うことにより、また新たな意見が出るなどディスカッションは盛り上がり各グループでいろいろな意見が聞かれました。

 それぞれのグループが発表する「一言でいうと」に現れるお子さんの全体像にはグループの個性が現れていました。見たビデオは同じでしたが、似た表現のグループもあれば、「こんな捉え方や表現をするんだ!」と言うものまで様々でした。それらのどれもが違うから間違いと言うわけではなく、見る人たちの価値観や、経験によって変わってくるものだと思うので、皆さんのいろいろな意見を聞くことができてよかったです。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

  今回行った作業を、10月に予定している実際にお子さんに来ていただいてセッションを行う『臨床編』で実践致します。

 

学ぶ会運営委員 住田・満井・鈴木(文責) 

勉強会のご報告

2018年1月26日に2017年度 3回目の勉強会を開催しました。  

2018年1月26日、今年度最後の勉強会が日本橋公会堂で行われました。
雪残る寒い夜でしたが21名の方にお集りいただきました。
参加して頂いた皆さまありがとうございました。
  
今年度は6つの評価の視点を丁寧に学んできました。
そして、3回目の勉強会のテーマは「手の操作」と「認知」でした。
今回も特性の異なるAちゃん、Bくんの20秒ほどの映像から評価を行いました。
テーマごとの簡単なレクチャーの後、Aちゃん、Bくんグループに分かれ、ディスカッションを始めました。
 
「手の操作」に関しては、最初のレクチャーで「5つの手の役割(支持・保護・到達・操作・表現)」を皆さんと共有しました。
 それにより、二人とも一見手を使っていないように見えましたが、実はあらゆる場面で手を使って操作しているということを皆さんに評価していただけました。
  
そして「認知」という壮大なテーマに関しては、今回の勉強会の中では「お子さんの頭の中・思考過程」ということばに置き換えて考えることにしました。
 Aちゃん、Bくんがおかれた環境の中でヒトやもの、場所をどう捉えているか、各グループでお子さんたちの頭の中を丁寧にディスカッションしていただきました。
難しいテーマではありましたが、各グループの発表では、身体の方向や動かし方、視線など
細かく見ていただいて出てきた意見ばかりでした。
 
6つの評価の視点を丁寧に学んだ今年度の勉強会。3回の勉強会を通しての私自身の気付きは、独立した6つの視点はつながる部分が多くあり、それぞれの要素が重なり、絡み合い、
Aちゃん・Bくんの行動を作り上げているということです。
 
一緒に貴重な学びの時間を共有してくださった皆さま、ありがとうございました。
 そして3回の勉強会に登場してくれたAちゃん、Bくん!皆さんを代表してここで心からの感謝をお伝えしたいと思います。たくさんの学びをありがとうございました。
 
来年度の学ぶ会では、今回の学びを活かしながらお子さんの「全体像」をテーマに企画予定です。
隠れファンもいるAちゃん、Bくんはまた登場するのか!?乞うご期待!!
 
  
学ぶ会運営委員「手の操作・認知」班 住田・鈴木・石田(文責 )

勉強会のご報告

2017年10月20日に2017年度 2回目の勉強会を開催しました。  

 2017年10月20日におこなった、学ぶ会の勉強会について報告します。
今年度のテーマは昨年度に引き続き「目の前の子どもから学ぶ」です。
 2回目は「目と手(足)の協調・協応」「言語(理解・表出)」という2つのテーマを基にグループワークを行いました。
 今回も1回目と同じ2名のお子さんの映像を基に6グループ(Aちゃん3グループ、Bくん3グループ)に分かれ、はじめに各テーマごとに簡単なレクチャーを行いディスカッションに入りました。
 ここから皆さんにどのように話を進めていただけるか不安でしたが、始まれば各グループ熱い意見が交わされていました。
 今回の担当者が思っていなかったような意見が出るなど皆様の発表を興味深く聞かせていただきました。
 終了後の懇親会に参加された方からは長すぎず短すぎない映像から見るのがよかったといったようなお言葉をいただきました。
 それを聞いて、学ぶ会の原点である初回のビデオ分析を思い出しました。
 13年前の5分しかビデオが進まなかった初回の検討会で、とても面白いと感じた「ケースを細かく見ていく」という作業が今も続いている事を嬉しく思います。
 また、「私はAちゃんのファンです!次回もAちゃんのグループになりたいです!」「私はBくん!」という発言もお聞きし、コアなファンを獲得してしまったようです。
前回に引き続き、多くの参加申し込みがありうれしく思う反面、会場の手狭さが目立ちました。
 慣れ親しんだ新川区民館ですが、もう少し皆様がゆったりディスカッションをできる会場も探していきたいと思っております。
 次回、第3回目の勉強会は2018年1月26日(金)場所未定です。皆様のまたのご参加をお待ちしております。

                                                                                                               担当 笹井 清水口 住田(文責)

勉強会のご報告

2017年6月30日に2017年度1回目の勉強会を開催しました。 

 2017年6月30日(金)に開催されました、学ぶ会の勉強会について報告します。

 今年度のテーマは昨年度に引き続き「目の前の子どもから学ぶ」です。
 第1回目は「姿勢保持・調節」「情動」、2つの要素から2人のお子さんの様子を分析する会でした。
 参加者は募集の定員いっぱいの35名!満員御礼!たくさんのご参加ありがとうございました。

 参加者を全6グループに分け、うち3グループがAちゃん、残り3グループがBくんの約20秒の動画を見ながら掘り下げていくワークでした。特性の異なる2人のお子さんを同じ視点で分析をしていく、ということも今回の特徴でした。
 私の参加したグループではAちゃんの様子を分析しました。
 まずは動画を見て「何をしているところだと思うか」をワークシートに記入しディスカッション、さらに深めて「姿勢保持・調整機能はどう働いているか」「情動はどう働いているか」と細かく見ていくという流れでした。
 ディスカッションでは、身ぶり手ぶりを交え実際に姿勢をとってみながら伝えてくださる方、「難しい」とつぶやきながらも自分の考えを丁寧に言葉にしてくださる方、「そう!私もそう思った!」と強く同意をしながら話を盛り上げてくださる方と様々で、7人の熱い(?)協力体制のもと、ワイワイと話し合いが続きました。
 短い時間の中で動画を見て記入・分析して・お互いに話し合う、という凝縮された勉強会だったため、「あー頭グルグルしてきた」「スピードの速さについていけない」などと嘆きつぶやきながらも必死に見て頭を働かせ、思いを言葉にして伝えてくださる様子がとても印象的でした。
 私たちのグループはPT・OT・STからなるチームだったため、「姿勢保持・調整」の方はサクサクと進んだ印象でしたが、「情動」の方は「情動って目で見てわかるんだ…」と何を書けばいいのか、どう捉えればいいのか少し迷いが生じている様子でした。でも、そこもディスカッションするうちに、「心静かに迷わず向かっている」「ちょっぴり嬉しそう」などなど、言葉が少しずつわいてくる感じがあり、掘り下げて分析をし、最終的にはAちゃんのどんな所を大切にしていけばいいかまで深めることができました。
 最後に、すべての分析・グループ発表を終えた後、定型発達のお子さんの同じような動作をしている動画を全体で見て、「Aちゃんがどんな所で苦労しているか」を考え合いました。重心をのせながら移動していく所、頭も支えるのが大変そう…様々な感想が出ました。
 自分1人で動画を見ると見落としてしまいそうな所を、グループ7人で繰り返し見て深めていくことで、このAちゃんがこの時どんな思いを持っていて、時に迷い、時にちょっぴり嬉しくて、実はここではこうしたかったんじゃないのかな?と想像しながら様子を深めていくことができました。 

ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。

         
報告者:清水口(文責)

勉強会のご報告

2016年12月2日に症例検討会(1回目)を開催しました。 

平成28年12月2日(金)に症例検討会1回目が行われました。

 内容は、男の子がOTと一緒にすべり台を楽しむ数十秒のビデオ動画を見て7つの要素をグループ毎に考えていくというものでした。各グループには1つずつ分析するテーマがあり、最終的(2回目)にそれらを合わせて男の子の全体を考える。今回の勉強会は、グループや個人で検討して終了する流れではなく、参加者で全員野球をしているような印象でした。
 
 今回、私の参加したグループは「目と手の協応」について分析しました。観察する項目が多いと、時間内に項目を埋めることに意識が向いてしまい、丁寧に考えるという本来の目的を見失うことがあります。今回のような1つのテーマに絞っての観察は、より丁寧に観察する意識が持てる機会だったと思います。その後のグループディスカッションでは、テーマについて「そもそも目と手の協応って?」「それは視空間認知の方では?」等、観察した点や疑問点を挙げ話し合いました。普段の臨床では、その日を終えることで精一杯であらためて「それって何?」と立ち止まって考える機会を持とうとしていないと実感しました。1つのテーマに絞っての観察でしたが、グループ検討の時間はもっとあっても良い位、貴重な時間となりました。
 
                               報告者:相良(文責)


2017年2月10日に症例検討会(2回目)を開催しました。 

 今年度2回目の症例検討会は平成29年2月10日(金)に行われました。

 私は第1回の話し合いに参加できなかったのですが、第1回のディスカッションで各グループから上がった各要素のまとめが事前に配られ、それを読み込んでの参加でした。

 今回のテーマは「根拠を持って全体像を描く」。
課題は第1回と同じ場面から「この子を一言で伝えるなら」。

 まずは2つウォーミングアップ課題
ある物の「要素」を2つ伝えてそれが何か当ててみるゲームと、あるアニメキャラクターの「Nくん」の要素を各自あげてみるワーク。
その後「この子」のビデオを見て自分で要素をピックアップしてそれをグループで共有し、ディスカッション。
グループメンバー各々から出てきた「一言」はバラバラ。でも、それぞれが表情の事と身体の能力や使い方の事と、人との過ごし方のことについてが混ざった「一言」だったことが印象的でした。
とはいえ、ディスカッションを進める中でまとめていくと、同じことを言っているようでも詳しく聞いてみると違っていたり、逆に違うことを言っているのかと思ったら共感できたり、と発見がたくさんあり非常に楽しい時間でした。

 楽しい時間はあっという間で、私の参加させていただいたグループは発表どうしようかぁと話している時に「やっぱりこれが伝えたい!」という熱い思いを出してくださった方がいて大どんでん返し!となり、「一言」には行き着かなかったのですが、振り返ってみるとすごく充実感のあるディスカッションでした。他のグループの「一言」発表も一言のはずなのにすごく長いグループ、身体のことに注目したグループなどなど、様々でした。

 ディスカッションが始まる前に「だれに伝えると思えば良いか」との質問が参加者からもありましたが、伝える相手を意識した伝え方もあるけど、相手がいない分自分自身の、そして参加者それぞれの、視点や価値観が反映されるということが顕著になり、自分を見返すにも有意義な時間でした。

 ご参加の皆様、ありがとうございました!


報告者:古橋(文責)

「臨床編」のご報告

2016年9月4日、10月2日に勉強会「臨床編を開催しました。 

『学ぶ会 臨床編に参加して』
 
 私は小児領域で働き始めてから数ヶ月、日々担当するお子さんにどのように関わってよいか分からず四苦八苦していました。そんな中で、自分自身への気づきや学びが欲しいという気持ちで臨床編に参加しました。

 初日のセラピーでは、グループで最低限の計画を立てましたが、正直40分という時間が長く感じられるほど、何をしていいか分からず苦戦しました。ここまでは普段の自分の取り組みと大きな違いはありませんが、その後の(ディスカッションを含めた)グループ活動が非常に学びとなりました。一人のお子さんを目の前にした時のメンバーそれぞれの見方・考え方が同じであったり、異なる視点を持っていたり、それを互いに共有し、形にして発表する。セラピー終了後の熱が冷めきらないうちのこの時間は非常に貴重でした。

 私のグループは1ヶ月後に行うセラピー(2日目)に向けての戦略ミーティングを2回行いました。実際いただいたビデオを見返すと自分の思っていた印象とは異なるお子さんの様子が見えたり、一つのテーマについてもセラピストの戦略方法が個々によって異なったり等の気づきがありました。また、初日では難しかったグループとして、目の前のお子さんにどう関わるかというメンバー同士の役割意識も深く芽生えた時間だったと思います。2回目のセラピーではメンバー全員で引き出したかったお子さんの様子が見えた場面があり、初回よりもお子さんとセラピストが一緒に楽しむ時間が増えたように思えました。

 今回の参加で思ったことは、『目の前の子どもから学ぶ』という学ぶ会の今年度テーマの中で、ただお子さんの前にいるだけでは何も生まれないということでした。教えていただいたいくつかの視点、自分自身の視点、他メンバーの視点等を積極的につかみに行こうとする自分自身の姿勢があってはじめて、目の前のお子さんから学ぶことができると実感しました。今後はそれらを自分自身の臨床に繋げられるよう努力していきたいと思いました。今回、このような貴重な学びの場を提供してくださった運営のみなさん、会場準備等々たくさんの手配をしてくださった東京小児療育病院のみなさん、そして何より協力してくださったかわいいお子さんとそのご家族のみなさん、本当にありがとうございました。

                               報告者:相良(文責)

勉強会のご報告

2016年7月8日に勉強会「分析する視点を学ぶを開催しました。 

7月8日(金)に今年度始めての学ぶ会を実施いたしました。

今年度のテーマ「目の前のお子さんから学ぶ」の1回目の企画は「お子さんを分析する視点」を学ぼうというものでした。
20秒ほどのお子さんの同じビデオを2回分析しましたが,2回の分析の間に今回はある本を参考に8つの言語以外の観察の視点?を紹介し,2回目はその視点で観察,分析してみました。
今回の企画を考えたスタッフは、8つの視点を紹介するBefore-Afterでの変化を狙っていましたが,アンケートには、8つの項目を意識して視ることで、同じ映像なのに、捉えたお子さん像が変わったという狙い通りの感想を書いてくださった方が多数いらっしゃいました。 
また当日はディスカッションの時間が足りなくなるほど、盛り上がるグループが続出しました。
同じ映像を見ているのに、人によって捉え方が違っていたり、話しあっていくうちに、お互いの意見のどちらかが正しくて、どちらかが間違っているという捉えではないことに気づいたり。
自分の捉えた印象をお子さんが示す言語以外の情報から説明する作業を通して、お子さん像を深めるディスカッションが展開されていたように思います。
 
後日談ですが、映像を提供してくださったお子さんの保護者に映像提供のお礼を当日の会場の雰囲気と共に伝えたところ、

「今回のような勉強会が、うちの子(我が子)やうちの子のような子どもたちの理解に繋がり、結果、うちの子のためにもなると思うので、これからも使ってください!」と話してくださいました。

参加してくださったみなさま
ありがとうございました。
 

担当 有川 鈴木 満井(文責)

勉強会のご報告

2014年10月17日に勉強会不器用なお子さんへの支援を考えよう How toを教わるのではなく自分たちで考えてみませんかを開催しました。

 10月17日。 会場は人形町区民館。
 33名の方たちにお集りいただき、秋の夜長の深き学びの時間となりました。
 
メインテーマは、
 『不器用なお子さんへの支援を考えよう How toを教わるのではなく自分たちで考えてみませんか』でした。
そして今回は、支援の困り事にも多くあがる「お箸」について取り上げました。
 
 「まずはお箸を知ろうじゃないか!」ということで、市販されている十数種類の補助箸を用意しました。
 そして、「集まれ、補助箸!使いやすいランキング!」と題して、各グループで実際に補助箸の操作を体験し、私たち大人にとっての使いやすい補助箸のランキングをつけていきました。
 
次にそれぞれの補助箸が子どもたちのお箸の操作のどの部分を「補助」しているのか、
について考えていきました。
 
そんな流れで進められていった今回の勉強会。
 
参加者の皆さんからは、
・補助箸の使いやすさは人によってちがう
・箸の使い方に慣れている人にとっては、補助箸は固定されているより遊びがある方が使いやすい
・発達段階によって使用する補助箸はメリットにもデメリットにもなる
・Cカーブ、Aラインを知った♪
・「使えるようになるには」と「使いたくなるには」は違うんだなぁ
といった感想をいただき、実際の体験やグループでのディスカッション、
各グループの発表の中でそれぞれの気づきを得てくださったようでした。
 
 今回のディスカッションで得られた箸操作での大切な要素たちの発見。
 このままにしておくのはもったいない!
 ということで、第二弾はこれらの要素たちを整理し、より具体的な支援につなげるために皆さんと考えていきたいと思っております。
 
 今回は学ぶ会に初参加の方が5人もいらっしゃいました。
 こうやってどんどん学びのつながりがひろがることをとても嬉しく思います。
 第二弾は来年2月あたりで開催できたらと思います。
 
 今回参加してくださった皆さま、新たに参加をしてくださる皆さま。
 皆さまのご参加をお待ちしております。

担当 満井 鈴木 久保田 (文責)

症例検討会のご報告

2014年9月26日に、症例検討会日常的な、ほんの一瞬から、お子さんの行動と気持ちに迫る!入り込む!を開催しました。

 今回の勉強会は、21名の方に参加していただき、4グループに分かれて熱く深いディスカッションが繰り広げられました。
 主訴に関連した日常場面の30秒程度と短いVTRについて、動作を挙げ、それぞれの動作・行動を分析し、その動作の印象を「スムーズな」など修飾する言葉としてあげていっていただくという形でディスカッションを進めていきました。
 みなさん、「修飾する言葉」ということに戸惑う様子もありましたが、お子さんの動きを真似てみる方がいたり、非常に盛り上がるグループがあったりとそれぞれのスタイルで深めてくださっていました。
 最後に各グループから発表をしていただきましたが、修飾する言葉は「エレガント」「手慣れている」「駅員さんのように」「エレベーターガール」など様々でしたが、どのグループも流れるように動いているという印象を持たれていたことに驚きました。
参加した皆さんからは、短い場面をじっくり見ることの意義や、他の参加者と意見を交わすことで見えてくるものがあることなどが大事だと思ったなどと行った意見をいただきました。いろいろな視点、いろいろな立場だからこそ見えることや感じることがあるのだと思います。
一方で、企画側としては、短時間の映像だからこそ動作をもっと細かく言語化していけるような展開や治療への展開なども盛り込めたのでは、との意見もありました。今後の企画に活かしていきたいと思います。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

白鳥・田中・古橋(文責)

勉強会のご報告

2014年8月22日に勉強会遊具が無くても…大丈夫!遊具に呑まれず…遊具を使いこなそう!」を開催しました。

みなさま
 朝夕は涼しくなり、残暑も和らいできました。徐々に秋を感じられる日が増えていますね。
 さて、遅くなりましたが8月22日に行われた「勉強会~遊具が無くても…大丈夫!遊具に呑まれず…遊具を使いこなそう!~」の報告をさせていただきます。
 今回は34名もの方々に参加していただきました。また、初めてパシフィックサプライさんにご協力いただき、会場と遊具をお借りすることができました。パシフィックサプライさん、ありがとうございました。
 今回は、5人程度のグループを6つ作り、治療目標を設定し、その治療目標に対してボルスターを使った遊び(3グループ)とひもやロープを使った遊び(3グループ)を考えました。遊具が十分にない環境、遊具はあるけど使いこなせない、決まりきった遊びしか想い浮かばないなどのお悩み、お困りを抱えている方々にご参加いただきましたが、人が集まるとアイデアが色々と浮び、皆さん夢中になって遊びを考えていきました。
 最後には、各グループで考えた遊びを、実演を交えながら発表しましたが、「おー」「へぇ~」など歓声があがり、大盛り上がりでした。
 今回の勉強会では、よくある遊具や身近にあるもので遊びを考えました。じっくりと考えていくとこんなにも色々な遊びやアイデアが出てくることに驚くと共に、考えることの大切さを改めて実感しました。みなさま、色々な遊びのアイデア、ありがとうございました。
 
 今後も月に一度程度のペースで企画を行っていく予定です。次は,9月26日に「症例検討会~日常的な、ほんの一瞬から、お子さんの行動と気持ちに迫る!入りこむ!~」を予定しておりますので、皆様ご参加ください。
 
学ぶ会 「勉強会~遊具が無くても…大丈夫!遊具に呑まれず…遊具を使いこなそう!~」

担当:満井、久保田、鈴木(文責)

臨床編のご報告

2014年7月5日〜6日に「臨床編」を開催しました。

今回は12名の参加者に4名のお子さんにご協力を頂きました。今回の臨床編は初めての方を中心に参加を決定させていただきました。
 運営側としては初めて参加される方でもケースについて少しでも深める事が出来るようにサポートをしようという目標の元に進めさせていただきました。


 2日間を通して2セッションが行われました。セッションの前後には参加者による濃厚なディスカッションが行われました。初日は夜遅くまで、2日目は集合時間より早く集まってのグループでの作戦会議が行われていました。


 臨床編を終えて、ケースについて「分かった!すっきり!」という参加者はおそらくほとんどいらっしゃらず、もんもんとされている方が多いのではないかと思います。ですが、ケースについて話を徹底的に行い、もんもんと考えて行く事が大事だと思います。みなさんのもんもんと考えられている様子をみて私は妙に達成感です(受講生の皆様、すみません)。


 今回の臨床編は学ぶ会の2014年度初の活動となります。これから,他の企画も予定しておりますので、皆様ご参加ください。

学ぶ会 臨床編 担当:久保田、寺尾、住田(文責)

第3回症例検討会のご報告

2014年3月20日に「症例検討会」を行いました。

 3月20日に行われた「第3回症例検討会」の報告をさせていただきます。雨の中、13名の方たちが堀留町に集結しました。MT、教員、OTと職種も様々、経験年数も様々な方たちとの2時間はあっという間に過ぎました。


 今回は小西先生のセッションVTRを分析していくなかで、お子さんの認知特性について深め、自分がこのお子さんと関わるとしたらどんな戦略を立てたいか、という流れでグループディスカッションを行いました。


 「小西先生だからきっと何かがあるはず!!」と予測しながら見る約30秒のVTR。


 どうしてこのタイミングで?どうして右足?小西先生はなぜこの位置?、お子さんの表情、視線、動き、発声・・・小西先生とお子さんの相互交流の場面一つひとつを細かくみる作業は楽しく有意義な作業でした。30秒のVTRの中にお子さん自身の「気づき」がたくさんあることに感動しました。


 各グループの発表では共通している視点もあれば、違った角度から分析したグループもあり、新たな発見や確認ができました。


 小西先生、VTRの中でしたがご出演ありがとうございました(^^)。今回の参加者の方たちからも再び小西先生VTRの分析を!の声を多数いただきました。小西先生、またよろしくお願いします♪


 さぁ、新年度です。新年度の学ぶ会も皆さまとの良き学びの場になりますように。どうぞよろしくお願いいたします。

学ぶ会 第3回症例検討会 担当:満井 古橋 久保田(文責)

連続症例検討会のご報告

2013年10月18日に「連続症例検討会」を行いました。

みなさま


 段々寒くなってきましたね。今年は、栗ご飯も食べましたし、
 気候も過ごしやすくて、秋を感じられているなぁと思っています。


 遅くなってしまいましたが、10月18日に開催しました連続症例検討会の振り返りをさせていただきます。


 ご参加いただけたみなさま、遅くのご連絡であったにもかかわらず、ご都合つけてくださりありがとうございました。10名ほどのご参加でしたが、その分グループ内での検討で、
 皆さんが発言され、考えを深められたことは、有意義に感じました。


 今回は、時間に限りがあるので、どうしたらみなさんのお話をきちんと聞くことができるのかを考え、発表の形を限定させていただきました。
 同じ場面を見ていても、体の使い方、介助の仕方、遊びの内容や姿勢等、個人レベル、職種でもこんなにも視点が違うのかと思うと、皆さんのお話を伺うだけで、自分の評価が広がります。
 そして、見方を変えるためには、もっと別のことを勉強する必要があることもわかり、今の自分に足りないこととやるべきことも見えてきました。


 よく「見通し」ということを療育では使いますが、自分のやることがわかるとは、方法や手順とは別にあるんだな〜と、改めて思いました。自分への気づきって、人を動かす偉大な力です。
 そして、症例検討会の意味はまさにそこにあるんだなぁと、大変勉強になりました。
 本当にありがとうございます。


 これからもたくさんの方々や様々な職種の方にご参加いただけると嬉しいです。
 そして、アンケートにお答えいただいた方、メールをくださった方、ありがとうございました!


 またご連絡いたしますが、今回検討したお子さんを、もう一度みなさんに2月21日検討会にてお話を伺えればと思っています。
 前回出ていただいた方はワークシートをお返しします、そして前回出ていただいてなくても、前回の様子もお伝えしながら進める予定ですので、ぜひご参加お待ちしております。


 今後ともよろしくお願いいたします。
 長文乱文失礼いたしました。

学ぶ会「連続症例検討会」担当 OTこばやしまきこ

「作業療法ってなんだろう?」のご報告

2013年10月04日に「○○ってなんだろう編」、「作業療法ってなんだろう?」を行いました。

 キンモクセイの香りが、秋をかんじさせますねー。
 公園で一休み、これが大事な作業の人もいるでしょうか。


 新学ぶ会運営委員のOTこばやしまきこです。


 さて、10月4日に行われました、うめだ・あけぼの学園の田中さんによります、『作業療法ってなんだろう?』につきまして、講義後記をさせていただきます。


 間際のご連絡だったにも関わらずたくさんの方々にお集まり頂いたこと、そして作業療法士以外の方々にも多数ご参加頂けたことをとても嬉しく思っています。


 これだけの方々が集まって頂いたことにこそ、意味があるのかなぁと思っています。みなさん、作業療法について考えたいし、知りたいと思ったからこそ来ていただいたのかなぁと。


 作業療法士になった今も、作業療法ってなんだろう?と作業療法士が思うって、大きな声では言えないことですが、そうおもってしまうほど曖昧なものなのかなぁと思っていました。
 自分は何屋さんなんだろう?と。


 でも、別の言い方をすると、それくらい身近なものなのかなぁと、今回の勉強会では感じました。
 大事だけど、無意識過ぎて分からないとか、そもそも感じないとか、意識しにくいとか、意識してるけど当たり前過ぎてよくわかんないとか、色々あるんだと思うんですが、でも確かに人は作業をよくしてます。
 誰かに教わった訳ではないけど、上手にも下手にも、適当にもきちんとも作業します。そして学習もします。


 作業っていうラベルを貼られたけれど、言葉にされちゃうと、それを扱う専門職としては、「これは作業?これは作業じゃない?」と、もっともっと明らかにしたくなるんですね。人って不思議だなぁーと思いながら、堂々巡りして、自分のことはよくわかんないけど、その作業って楽しいなぁ、意味を感じるなぁと、また作業に戻ってきた自分に笑えました。


 身近なものだけど、作業療法をしている作業療法士以外には、なぜその作業療法をしているのかは分からない訳です。そこにいかに意味付けをしていくのかが、専門職としての責任だと思います。作業療法士自身には意味があっても、対象者に意味のない作業は作業療法じゃないんですよね。
 だから、ちゃんと伝えていないといけないなぁと思いました。


 当たり前屋さんでも、身近なもの屋さんでもしっくりこないので、やっぱり私は「作業屋さんの作業療法士」なのだと思います。


 田中さんの講義は、セラピールームを飛び出し、「買い物」という作業を通じて、お子さんとお母様に変化が起こり、それを作業療法としての意味づけをしてくださるという症例発表でした。お子さんもお母さんも前を向いて動き出すことができたというのは、まさに意味のある作業の選択と提供だったのだと思います。勉強になりました。


 色々書いてしまいましたが、以上のようなことを感じさせる、自分の作業やお子さんの作業、保護者の作業、先生の作業について、また真剣に向き合ってみたいと前に進める会でした。
 ということは、私は田中さんの講義を受けたと言うよりは、作業療法を受けたといった方がいいのかもしれないです。


 またやりたい企画です!また受けたいです。長くなってすみません・・。


 さて次回は、連続症例検討会です。
 一人のお子さんの経過を追っていく企画です。
 ちなみにセラピーの場所は、お子さんのご自宅です。
 ぜひ、ご参加ください。→年間スケジュールのページへ

学ぶ会「○○ってなんだろう?」編担当  OTこばやしまきこ

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